2012/07/10

7/10 シマ二日目 職業


今日はシマ家を建設する二日目だった。材料の墨だしをして、家を建てる場所を決めてそこに並べてみた。
駐車場に少し勾配があるので水平器を使ってレベルを合わせたり、結構大変だった。
地面の傾きの関係で、雨水溝をまたいで建てることになった。

自分は今、建築家であり、実際に施工する職人(土木・大工・左官etc)であり、住人6人の都市の計画者でもある。建築科の友人が前に、建築科は社会にでて自分のひいた図面が建てられるまでは「実際に具現化した作品」を作ることがないからフラストレーションが溜まる、みたいなことを言っていた。それを考えると今の僕たちの状況は幸せなことだと思う。

そして「職業」という概念について考え、だいぶ前に読んだ「パパラギ」という本のこと
を思い出した。その本の内容はこう。インディアンか何かの部族の酋長が一度西欧の文明に旅行して帰ってきた折に、自分の仲間に、西洋人がいかに愚かな生活をしているかを語るというものだ。
 
 西洋には「職業」というものがある。靴屋は靴しか作らないし、大工は家しか作らないし、仕立屋は服しかつくらない。理解できない。私たちのように、必要なときに必要な物を、家なら家をみんなで協力して作ったほうが楽しいし、人間その方が健康的だ。
 
 ざっくりだが、こんなことがその本に書いてあった。自分たちの今している生活は、後者のインディアン的な社会のありかたに近いと思う。
 もちろん今こんな生活ができるのは、資本主義をとる日本という国のシステムの上で成り立っている「苗場福祉会」の方々のご協力(金銭的にも)があってのことなのだけれど。
 だから自分たちがこういうことが出来るってことには、本当に感謝。9月まで自分がここでどういう「職業」に就いているか。それが問題だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿